種を蒔き、育てて、そして刈り取れ。

わたしが「循環だらだら投資」をはじめてもうすぐ半年になりますが、一番難しいのはなんだと思いますか?はい、あなた正解です!まさしく「売り時」と「アセットアロケーションの変更タイミング」です。


「循環だらだら投資」については、こちらをごらん下さい。実験的にやってる手法なので、まねした場合の結果の責任は一切負えませんあしからず。
http://d.hatena.ne.jp/daradaratoushi/00000000


普通、インデックス積立投資は月1回の積み立てが多いんですが、あえて1日1回買うという投資を自分はしてます。これのいい点は、買い時をあまり考えなくていいこと。想定アセットアロケーションとの乖離をみて、足りないクラスを小額買い増し続けるだけですから。


ところが売り時って難しい。それは当然のことで、そもそも長期積立投資は売ることなんて想定してないですから。リバランスの時期を機械的に決めればそこで迷わずに済むわけですが、毎日アセットアロケーションの目標値ベースで売り買いしてると、市場が下げ基調なとき、触れ幅の大きいクラスで「一週間前高値で買ったクラスを安く調整のために売却しなければならない」というケースがでてきます。ここは判断に迷います。毎日投資のルールからすると、それは売る必要がありますが、明らかに売ってはいけない局面です。


そこで、もう幾つかのルールをこの「循環だらだら投資」に書き足すことにしました。


それは、以下のようなプロセス。


「各資産クラスを、【種蒔】【育成】【刈取】に分ける」
「【種蒔】のクラスは、クラス保有率を上げ、アセットアロケーション目標値まで買い続ける」
アセットアロケーション目標値前後で安定したら、【種蒔】クラスを【育成】クラスに換える」
「【育成】クラスは、売却をしないで、パフォーマンスの向上を待つ。割合が低くなれば小額買い増してホールドする。」
「【育成】クラスが一定のハイパフォーマンスをみせてきたら、アセットアロケーションの比率を下げて、部分売却をする=【刈取】クラスへの移行」
「【育成】クラスのパフォーマンスが低調になったら再び【種蒔】クラスに移行」
「【刈取】クラスは、クラスの割合を下げて、その割合まで部分売却を続ける」
「【刈取】クラスが安定したら【育成】クラスに移行。売りはしない。割合が低くなれば小額買い増してホールドする。」


現在の状況を上記に当てはめると、こんな感じになりますね。


株式 日本株式 【刈取】
株式 先進国株式 【育成】
株式 新興国株式 【育成】
債券 日本債券 【刈取】
債券 外国債券 【育成】
REIT 日本REIT 【育成】
REIT 外国REIT 【刈取】
商品 商品
外貨 外貨
株式 全世界 【育成】


すると、買っていいクラスは「先進国株」「新興国株」「外国債券」「日本REIT」「全世界株」ということになり、売っていいクラスは「日本株」「日本債券」「外国REIT」となります。


【刈取】で得た売却益は、そのまま【種蒔】と【育成】に使われます。そこで育ったクラスで再び刈取が行われるという循環。大事なのは、常に【種蒔】もしくは【育成】と【刈取】クラスが並存してることです。株式を育ててるときは債券は刈り取られ、債券を育てるときは株式を刈り取るのです。この循環こそ大事。


こうやって書いてみると読者さんにはよく分からないかもしれませんが、自分的にこの分類はしっくり来ました。今後、アセットアロケーション分析の記録に、このステータスも付記していこうと思います。



※追記※


ところで、上記の分類で、「商品」クラスはどっちやねんという話がでてくると思いますが、「商品」は特に何を生産してるわけでもないクラスなので、【刈取】とか【育成】とかそぐわない気がして加えませんでした。そう考えると、「商品」クラスを持つ意味が薄いかもなあという気もしてきました……


基本的には、商品(金だけですが)を保有してる理由は、リスク分散のためです。買ったときは、株価がぐっと下げて、ドルもぐっと下げてたので、ちょっとした通貨危機状態になると思ったわけですね。その目論見はある程度あたって、買って以降そこそこのパフォーマンスで推移してるわけですが……けど金がここまで高騰してると、逆に下落リスクを勘案したほうがいい気もしますし、今後の伸びしろもそんなない気はしてます。


他のクラスを「育て」「刈り取る」ために、金ETFを「刈り取る」日も近いかもしれません。ま、状況をみて、ということで。