インデックス投資ナイトにいっていろいろ考えた。


昨日、お台場のイベントハウス「東京カルチャーカルチャー」で開催された「インデックス投資ナイト」にいってきました。インデックス投資家にはすっかりおなじみになったこのイベント。カルカルはインデックス投資家の聖地となりつつあるのかも…


イベントの様子はこちらが詳しいです。
http://twitter.com/#search?q=%23idxnght
http://ameblo.jp/macky0108/entry-10763879631.html
http://ch01173.kitaguni.tv/e1761632.html


※すみません。以下はイベント全体というよりは、個人の話しかしません。※


さておき、豪華パネラーのお話を伺いながらいろいろ考えさせられるイベントになりました。ポイントポイントで列挙します。


●極限まで数を増やした「リバランス」は「回転売買」なのか。
●上昇相場のときの対処法
●取り崩し方
●外債不要?必要?


●極限まで数を増やした「リバランス」は「ぷち回転売買」なのか。


私が今現在やってる投資法は「毎日小額入金し、設定したアセットアロケーションに従い小額売買する」というインデックス投資家からみたら「邪道」な方法です。それゆえ胸をはって皆さんとお話できず肩身が狭いのですが、これは見方によってはタイミング投資の一種であり、長期投資という観点からすると投資効率を下げるのではないかと。また、投資効率以前に、できるだけ信託財産留保金の低いファンドを選んで売買の回転率を増やす(=ぷち回転売買と勝手に命名)というやり方自体が、投資家の心構えとしてよろしくないのではないかと。ファンドの成長や、ほかの長期投資家を邪魔してるんじゃないかと…。


しかしそうなると「急激に持ち上がったクラスをどうリバランスするか」という問題が解決できません。水瀬ケンイチさんは著書で「大きめの金額を入金することで調整可能」と書いておりましたが、私の場合は暇にまかせて「毎営業日3,000円入金」というスタイルをとってます。これは水瀬さんのとる方法とは逆に、ポートフォリオのバランスの急激な変動を防ぐためのものです。スポット買いでリバランスすることによる購入タイミング誤りリスクを最小化するために行っております。そしてこういう小額を動かす方法をとってる以上、リスクを最小化するために、持ち上がったクラスの小額売却の繰り返しは、時に必要になってくるのです。


正直な話をすれば、信託財産留保金については、できるだけ低いファンドで売却をするようにしてます。またこの「小額売却」は、サラリーマンは20万円未満の収入は確定申告しなくていいという一種の「特例事項」を前提としています。売却の度にいちいちたくさんコストを払ってたら投資効率が下がるに決まってるからです。これもファンド育成、社会貢献という観点からみたら、悪かもしれない。制度の抜け道をくぐってるようなものです。


パネラーの回転売買と長期投資の話をきいてるにつれ、自分の中で罪悪感に近いものが生まれてきました。自分は、本来の意味での回転売買はしませんし、間違いなく長期投資家です。ただ現状は、盆栽を毎日手入れするみたいに、アセットアロケーションをみて資産を毎日「手入れ」する方法をとってます。これは見方によっては短期的な利益をとりにいく「ぷち回転売買」にみえなくもない。


これが正しいかなんてわかりません。投資効率下げてる可能性もあります。けど、スポット買いが1,000円からできるようになった時代だからこそできる、新しいスタイルなんじゃないかとも思って実験しています。


答えは見えませんが、ひとつ言えることは「無駄な売却はしない」ということです。決めたアセットアロケーションに従い売買する。そしてその頻度は最小限にする(これらを怠ると当然、投資効率は下がりますし長期投資家の道義にも反するでしょう)。悩みつつではありますが、そのあたりを今後さらに意識してこうと思います。


また、もちろんリスク資産の現金化は当面せず、必ずほかのクラスに再投資する。(資産全体でみたら、投資からの資金の引き上げはしてない状況を維持する)これらのポリシーだけは崩さないように当面は投資していきたいと思います。


●上昇相場のときの対処法


これは確かにほとんどの積立投資家のみなさんがまだわかってない、みえない部分だと思うし、私自身もそう。まったくの手探りです。またインデックス投資ナイトって、毎年パフォーマンスが上昇基調のときに開催されてる気がするんだな…。


私のやり方としては、自分の資産パフォーマンスをみて、好調と思われるときはちょっと株式クラスの割合を下げ、債券クラスの割合をあげるリバランスをおこなってます。元本比の収益率が3%あがればその都度見直す感じです。


そうすると、小額ながら好調クラスで利益確定できるから喜びが生まれるし、下落リスクを下げることができます。考え方としては、利益の一部で下落に備えた「保険」を掛けてるというのが近いかな。もちろん、さらに上昇したときは上昇率下がっちゃうんですが…昨年4月に株式クラスにリスクをかけたまま収益率10%に届いたときに手元に何も残せず、二ヶ月後には-8%まで下がった。投資資金の投入も危ぶまれた経験をいかし、下がったときに買い支えできる分くらいはMMFなどにプールしようと決めました。


モーニングスター朝倉さんは「上昇相場でもやり方を変えないこと」の大事さを問いてましたが、私は、自分の作ったルール(アセットアロケーションの見直し)に従い「やり方を微修正」してます。投資効率的にどうかは正直わからないですが、心理的には納得感のある方法です。上昇相場にリバランスというのは、悪くない方法かなと。


●取り崩し方


これこそほとんどの積立投資家のみなさんがまだわかってない、知りたいことのような気がします。山崎元さんは「そんなもん必要なときに解約しなさい」っていいますが、誰もが山崎さんのようにはできないことは明白なわけで(笑)気休めでもいいから効率的な取り崩し方の方法論があるといいなと思います。


カンチュンドさんが、「逆ドルコスト」的な考えともいえる、「積み立てた方法と同じ方法で定額解約」と言えば、竹川さんは「定率解約がいい」と説いていました。


現在の自分のイメージとしては、取り崩すときは、少しずつアセットアロケーションの「現金比率」を引き上げてリバランスを繰り返していく方法になると思います。そうなると結果的に定率で取り崩せるのかな?と。


●外債不要?必要?


これは正直答え見えないなあ。マネックス証券の内藤さんが「答えなんてない。人生は不条理」って言い切っちゃうし。内藤さん、なんかいやなことあったのかな?(笑)


外債不要論の旗手といえば山崎元さんですが、彼の言う「どうせ外貨リスクかけるなら外国株」という理屈はわかります。実際そうかもしれない。しかしやはり下げ相場のときにブレーキ役になるクラスも個人的にはある程度必要ですし、為替はどうなるかわからない以上、手元に外貨代わりにおくのも悪くないかなと思ってます。


去年ユーロで大損こいて耐えきれず外貨建てMMFを解約したのですが、そのときは全額ドル口座にまわしてVTを購入しました。そのときはドバイショックで株価は落ちてたので、いまではその損失をカバーする上昇をVTがみせてます。

…という方法をとれば外債損失もドル口座である程度吸収できるし、一定額はもっておきたいなという考えです。また、円安+世界株安という事態も可能性としてはあるわけで、そのときに株式にまわせる資金がないのはつらいという理由もあります。可能性としては低くても、ゼロではない以上、自分はその事態に備えるクラスは最低限確保したいと思ってます。


ただし、あくまで「最低限」。今後は徐々に外債の比率を下げてく見込みです。現状約10%。保有資産の12%を超えることはないかなと。

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以上、個人的に考えたことをだらだらと綴ってみました。本当に「答えはない」ですね。「人生とは、不条理だ」(笑)けど、「投資だけが人生じゃない」(カンチュンドさん)のも事実だぜ!


あ、上記の考えは個人的なもので、真似しても責任はおえません。投資は自己責任でお願いします。


私が現在とってる投資法はこちらをご参照ください。
http://d.hatena.ne.jp/daradaratoushi/00000000